【こどもがのびのび作品を作るための親の6つの心得】
さて、ある日、子どもが学校や幼稚園から、自分で描いた絵を誇らしげに持って帰ってきました。
「ママ、見てみてー!」
みなさんならどう反応しますか?
「上手だねー」
「この丸いのはおひさまかな?」
。。。こんな感じでコメントすることが多いのではないでしょうか。
私の愛読書の一つである
“The Artful Parent: Simple Ways to Fill Your Family’s Life with Art and Creativity” に、
子供にのびのびと創造させるための親の声がけの仕方に関するコラムがありましたのでご紹介します。
(英文は本からの抜粋。日本文は私の和訳と見解が含まれています。)
Connecting with Children through Talking about Their Art by Judith Rubin
- Accept What Has Been Created ーありのままを受け入れるー
まず大事なのは、子どもが描いた(作った)もの、たとえばそれが落書きのようだったり、大人の目には何だか分からなくても、ありのままで受け入れること。 - Don’t Ask What It Is ーそれは何?と聞かないー
まだ何を描いているのか本人も分からない年齢のときに、こんな質問をしても意味がありません。もしかしたら、本当は何かを描いたつもりではないのに、親の質問に答えるためだけに「〜だよ」と無理して答えさせることになってしまうかも。もっと大きな子の場合でも、せっかく自分では何かを描いた(作った)つもりだったのに、それ何?と聞かれたら、分かってくれなかったと落ち込んでしまうかも。 - Don’t Try to Guess ー何を描いたのかを言い当てようとしないー
思わず、「あら、お家の絵を描いたのね」、とかさらにはもっと具体的に「これ、おばあちゃんの家かしら?」のように、描かれたものを当ててみたくなってしまうのは分かるのですが、ここはグッと我慢。間違って推測してしまい、子どものプライドを傷づけてしまう可能性も。 - Be Receptive and Supportive ーあたたかく受け止めて、応援しようー
自分の作品を見せることは子どもの自信につながりますよね。子どもが作品を見せてくれたら、大いに喜びましょう。でも、やみくもに全ての作品にたいして大喜びしてしまったら、子どもは親の本心を疑ってしまうかもしれないし、親が喜んでくれることが普通になってしまうかも。しっかり見て、感想を伝えましょう。かといって批判するのはNG。あくまでも子どもを応援するつもりで、心を込めた(ポジティブな)コメントをしましょう。 - Talk about the Art during the Creative Process ー制作している時に作品について話すー
子どもが描いている(作っている)最中にその作品について話したがったら、じっくり聞いてあげましょう。ただ、ここでは、子どもがやろうとしていることに対して踏み込んだコメントや、「こうした方がいいんじゃない?」といった子どもの想像力に影響を与えるようなことはしない(言わない)こと。そうしないと、子どもの作品ではなくなってしまいますね。 - Ask Open-ended Questions about the Product ー自由回答形式の質問をしてみるー
作っている作品についての会話を広げるには、「はい」「いいえ」では答えられない質問がもってこい。その作品についてもっといろいろ話してくれるだろうし、子どもが考える機会を作ることにもなります。ただ、気をつけたいのは、小さな子どもにとって、描いた絵や作った作品につけられた意味合いは必ずしも1つに定まっていないということ。たとえば、山を描いたと言っていたのに、次の日にはジェットコースターの絵だと言っている、なんてことも。そこで、「え?山だったんじゃないの?!」なんて反発するのではなく、流れに任せてみましょう。
ちなみに、筆者さんが実際に使うお決まりのセリフは
“You really worked hard on that! ほんとに一生懸命描いていた(作っていた)ね!)”
“Will you tell me about your painting (drawing, sculpture, collage, and so on)?”
あなたの絵について教えてくれる?
だそうです。
思わず「ここはもっとこうじゃない?」とか、
ひどいときには「カエルってこう描くんだよっ」など
言って(やって)しまいがちですよね。
よけいなことは言わず黙って見守ってあげることが大事ってことですね。
次の投稿では、具体的にどういう声がけをしたらいいの?と言うところを解説していきますね。
*この投稿は2015年に私が書いた記事を一部リライトして掲載しています。
Hop Step ART!
ART + ENGLISH Club for Creative Kids