【現代美術と3歳児】

小さな子どもを連れて、美術館へ行ったことはありますか?
考えただけでもゾッとしてしまう人もいるかも知れませんね。

もちろんお子さんによって、向き不向きがあるので一概には言えませんが
挑戦してみよう!と思う方!

オーディオガイドを聴きながらじっくり鑑賞するのはまた別の機会にして、
こどもとお散歩するような感覚で、気軽に行ってみたらいかがでしょうか。
こどものフィルターを通してみると、新たな発見があって楽しいですよ。

そういう私も、長女が3歳の時に美術館デビューしました。
体験談を記録しておいたので、少しは参考になると嬉しいです!

母として行く初めての美術館

私が初めてこどもを連れて美術館に行ったのは、長女が3歳4ヶ月の時。
当時私は二女を妊娠中で、かなり不安がありましたが、自分が行きたい衝動に負けました。

行き先は、サンフランシスコ近代美術館(SFMOMA)。
北米でも屈指のコレクションで知られるだけあって、
とても見応えのある美術館。
何より広々とした展示スペースが、子連れにはとても助かったのを覚えています。

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かなり活発な娘だったので、美術館はかなりハードルが高く感じられ、
美術館に行くという発想はしばらくなかったのですが、
いろんなサイトを調べて、準備万端で行きました。

持って行ったもの

持ち物もお菓子とかおもちゃとか色々用意したのですが、一番持って行って良かったと思ったのが、、、

『水で落とせるクレヨンとノート』

厳しい美術館ではダメと言われてしまうと思いますが、
MOMAではオッケーでした。  写真撮影ももちろんできます。
行く前に確認してから行きましょう。

こどもの解釈がおもしろすぎる

美術館の中をゆっくり歩いていると、娘がふと足を止めて
「これお水が流れてるみたいー」とか
「これはスパイダーのおうちだよ」とか、
3歳児なりの解釈を教えてくれたりします。
それがまた斬新で、本当に楽しかったです。

「ママはこれが好きだな」「この色、うちのカーテンみたいだね」など
自分の感想もどんどんシェアしていきました。

こどもが喜んだ作品は、、、

現代美術といえばアートとは何かを問う作品も。
ニューヨークのMOMAにもありましたが、ここSFMOMAにもありました。
「便器のアート」
正確には マルセル・デュシャンの《泉》
現物の画像はこちら

トイレネタが大好きなお年頃のこどもには大ヒット。

Abstract Expressionism(抽象表現主義)の作品には
「わたしもこういうの描いたことある!」と大喜び。親近感を感じた様子。
これも、現代美術+3歳児の意外なツボでした。

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世界的に活躍する(した)アーティストの作品を間近で鑑賞しながら、2人でくすくす笑ったりお話しして楽しいひと時を過ごしました。

なんて贅沢。

全部で7フロアあり、各階に長イスが数カ所、絵に囲まれるようにして設置されているので、
好きな絵の前に陣取っては、ノートを開いて描き描き。

それを全ての階で繰り返したので、ずいぶん疲れただろうと思いきや、いつもよりずっと熱意がこもっているのです。

この立ち方からして、気合が入っているのがわかるでしょう?!筆圧がハンパない。

この小さな脳のなかで何が起こっていたのかは計り知れませんが、何か感じるものがあったのでしょうね。

本当に来て良かったなーと思った瞬間でした。

あくまでも、絵を一つ一つじっくり見るぞー、ではなくて、
子供との対話を楽しみに行く感じで
心に余裕をもたせて行くといいと思います。

ちなみに、、、

私が一番興奮したのは(誰も聞いてないって?)

カリフォルニアを代表するこの方の作品。


大学時代にこの人についての論文も書いたし、絵の模写もした、本当に大好きなアーティスト、
Wayne Thiebaud(ウェイン・ティーボー)

以前SFMOMAで買ったこの本、今も宝物です(いつかHop Step ART!のキッズにも見せたいです!)

またいつか娘たちがもっとお姉さんになってから一緒に行って、どんなお話ができるのか楽しみです。
うちに帰ってきてからもお絵かきは止まりませんでした。


*2017年に私が書いた記事を一部リライトして掲載しています。

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