【子どもへの声がけ】


前回の投稿では「子どもがのびのび作品を作るための親の6つの心得」について解説しましたが、
この投稿では、具体的にどういう声がけをしたらいいのかという例を
私が、自分の子供たちと自宅でアートを始めた時にとてもお世話になった
Artful Parent および
書籍「the artful parent: Simple Ways to Fill Your Family’s Life with Art & Creativity」に
とても役立つ情報がありますので、いくつかご紹介したいと思います。

その前に、1つ注意点。
クリエイティブな子どもに育ってほしいと願う私たちは、
大前提として以下を肝に銘じていきましょう。

子どもの絵の批判はしないこと。


思わず、助言したくなったり、注意したり、え?と思ったことをそのまま口に出してしまったりしがちですが、
これだけは、グッと我慢しましょう。

それでは、具体的に見ていきましょう!
*以下、英文の抜粋はArtful Parentより引用。日本語は私の和訳と見解が含まれます。

Avoid Empty Praise ー口先だけの褒め言葉を使わない

「すごいね」「上手!」「わーきれい」
思わず口をついて出てくるフレーズたち。
専門家によると、こういった褒め言葉を多用することが子どものやる気において逆効果になることもあるそう。
子どもたちは、大人の褒め言葉を欲しいがために、
絵が好きだから描くのではなく、褒め言葉をもらうためのパフォーマンスとして絵を描くという、
本末転倒な事態に陥ることもあるのです。

では、どうしたらいいのでしょう? 

Make Observations ー観察する


「すごいねー」と言うかわりに、子どもの絵を観察して、気づいたことをシンプルに伝えてみましょう。
子どもの絵の「評価」をするのではなく、「観察」をするのです。

絵を構成する要素(線、色、形など)や
制作態度(集中している、じっくり考えている、自由に描いているなど)を
そのままシンプルに伝えます。

赤や黄色をたくさん使っているね!
紙いっぱいに描いているね。
すごい集中しているね。

そういったコメントをするには、じっくり子どもたちの絵や様子を観察する必要があるということで、、、
大切なのは、子どもとのアートの時間を、スマホをいじりながら上の空ではなく、
しっかり共有するということなんですね。

Ask Questions ー質問する

大人であるあなたがどう思ったのを伝えるかわりに、子どもたちの内面に注意を向けてみましょう。
そう、子どもたちに質問するのです。

  • What’s happening here? ーこれはどうなってるの?
  • What did you use to make this? ー何を使って作ったの?
  • Why did you decide on those colors? ーどうしてこの色を使おうと思ったの?
  • What title would you give your work? ーこの作品に題名を付けるとしたら?
  • What would you like to do with your art? ーこの作品をどうしたい?
  • Do you feel proud? ーこの作品に満足してる?

Put Your Child in the Driver’s Seat ー子どもに主導させる

いろいろありすぎて、何て言えばいいか分からない!となった人にはこちらの最終兵器を。

Tell me about your work. ーあなたの作品について聞かせてくれる?

そう、これだけ。
主役はアーティストである子ども。彼・彼女たちに、自分の作品への思いを語ってもらいましょう。
夢中になって描いた絵に関して聞かれたら、きっと喜んでいろいろ教えてくれることでしょう。

実際にどういった声がけがいいのか、以下のリストもぜひ参考にしてみてくださいね!

Dos and Don’ts for Talking about Children’s Art ー子どもの作品に対して言うべきこと・言わない方がいいこと

(引用元:”The Artful Parent: Simple Ways to Fill Your Family’s Life with Art and Creativity” by Jean Van’t Hul  翻訳:ハインリクス可奈子)

(✖️)That’s pretty! ーそれ、きれいね!

(◯)Wow, look at all the colors you used! ーあら、いろんな色を使ったんだね!


(✖️)What is it? ーそれは何かな?

(◯)Will you tell me about your painting? ーその絵について教えてくれる?


(✖️)That looks like a track. ートラックを描いたのね。

(◯)That looks like it was fun to paint. ーそれ描くの楽しそうだね。


(✖️)Color inside the line (or any sort of criticism)ー線からはみ出さないように塗ってね(またはその他の批判的コメント)

(◯)I see thin lines over here and thick lines over there.  ーこっちに細い線、あっちには太い線があるね。


(✖️)Draw me a pretty picture.  ー私に素敵な絵を描いてちょうだい。

(◯)What would you like to draw today?  or Nothing.  ー今日は何描こうか?または何も言わない。(何を言えばいいか迷った時は、黙っていた方がいいことも)

これをみてドキッとした人もいるのでは?!

私も、最初のうちは意識しすぎるあまり、妙な音を連発したり(おお~、あ~、へ~)、
硬直して言葉が出ずに「シーン」となってしまったりしました。

話しかけ方次第で子供の自由な発想を引き出したり、自信をつけてあげられたりできると言うことですね。

子どもとの貴重な時間を、心のこもったやりとりで、楽しく過ごしていきましょう!

*この投稿は2015年に私が書いた記事を一部リライトして掲載しています。

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